2016年03月25日

言霊の華 第三七一号

『至純の恋の物語 その2』

人間性の豊かさとは
「細やかな人情の機微を捉える心」
と言っても過言ではないでしょう。

心の痛みを何度も経験する人は、
人の痛みを自分の痛みのように感じるものです。

恋愛の痛みや苦しみも、大切に心に仕舞っておける人は、
やがてそれが心の中で
宝石箱のような輝きを放つことでしょう。

ところが痛みや孤独に耐えられない人は
すぐ他人に喋ってしまいます。

秘め事は秘めているうちは
美しい心の物語であり続けますが、
漏らしてしまうと地獄物語になることが多いのです。
そのような人は美しい、素晴らしい恋など出来ません。

そもそも恋とは人間成長を伴うものなのです。
理性の壁が崩れる瞬間を恋と言うのです。

自他の壁。区別をつけるのが理性であり、
心のフィルターが硬い状態であり、
自我を守ろうとします。
これでは人間成長は無理でしょう。

理屈や論理、合理、正義を超えたもの、それが恋です。
神が人間成長のために与えたもの。
「恋とは惚れる」ということ。

「あなた、なんであんな男に入れ上げてるの」
「だって惚れたんだもの、仕方ない」
よく出てきそうな会話です。

この惚れるということこそ重要なのです。
理性の壁が破られている証拠です。
捧げ切っている姿。

たとえその恋が終わったとしても
その相手に感謝できる人。
それは美しい心の物語化に成功できた人。

これと正反対なのが恋愛ゲーム。
打算と思惑とご都合主義。
それは自己愛、即ちエゴイズム。自己成長なし。
詰まらない人生に終始。

そもそも恋愛とはそう簡単にできるものではありません。
半年付き合ってさようなら。
そしてまたすぐに違う相手と付き合い開始。
これは恋ではありません。
本当の恋だったら、ダメージの大きさに
数年は立ち上がれないでしょう。

私はヒューマンライクから好きだよ、愛しているよと、
軽口をたたく感じで言うことがあります。
ハグも平氣ですることもあります。

しかし一度(ひとたび)恋をしたら
「あなたに恋している」などと口が裂けても言えません。
そしてそういう相手にハグでもしようものなら
勇氣と緊張を伴います。
それほど恋とは大切で重いものなのです。

鍋島(佐賀)藩の武士、山本常朝が著した
「葉隠武士道」に「忍ぶ恋」があります。

恋をしてしまった相手に生涯告白しない。
ずうっと密かに思い続ける。
そして臨終に際してその女(ひと)を思い息絶える。
忍ぶ恋こそ最高の恋と説いています。

すっかり恋愛論になってしまいました。
しかし恋は単に異性間だけを言う訳ではありません。

仕事に恋をする。花や自然に恋をする。
尊敬する偉人や先生に恋をする。
ふるさとに恋をする。国に恋をする等々。

三島由紀夫先生は「天皇」に対する思いを
恋潔(れんけつ)の情と言いました。
恋焦れる相手に人間は似てきます。
理性が揺らぎ自他の壁が崩れることによって
相手の中に私が生き、
私の中に相手が生きはじめるのです。
だから恋した相手に自らが似てくるのです。

私は西郷隆盛、吉田松陰、明恵上人、良寛さま等を
恋慕っております。
それはいつの日かその人物に私を近づけてくれるに
違いないのです。

合掌 かむながらありがとうございます

菅家 一比古

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【行事案内】
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【大阪】

★第10回「美し国関西」理念と心を学ぶ会(最終回)★

テーマ:「日本霊的ルネッサンス −繋がりの恢復−」

講 師:菅家一比古 美し国代表

■日 時:4月14日(木)
    18:30〜21:00 (受付18:00〜)

■会 場:エートス・ステーション
大阪市北区西天満3‐14‐16 西天満パークビル3号館 1階
★地下鉄堺筋線・谷町線「南森町駅」
 (2番出口)より徒歩 5分
★JR東西線「大阪天満宮駅」(3番出口)より徒歩6分

■参加費: ★一般:2,000円
     ☆美し国会員・学生:1,000円(当日受付にて)

★詳細・お申込み ⇒
http://kokucheese.com/event/index/380117/

---------------------------
【東京】
★みすまるの宮 例大祭★

日時:4月9日(土)11:00〜16:00 (受付 10:20〜)
 ■ 講 演  11:00〜12:15  ]
     講 師 ケント・ギルバート氏
 ■ 例大祭 12:30〜13:45
     祭 主 菅家 一比古  
 ■ 直会  14:00〜16:00

参加費:7,000円(玉串料・直会代等として)

会場:東京都杉並区久我山4−50−36
 菅家 一比古宅(菅家庵)
(京王井の頭線「久我山駅」北口徒歩5分)

お申込み:下記美し国事務局まで
※事前申込制 締切3月31日(木)


posted by 事務局 at 13:43| Comment(1) | 言霊の華

言霊の華 第三七〇号

『至純なる恋の物語』

「大和娘よ、大和娘の恋をせよ」
これは国文学者、折口信夫の言葉です。
大和娘の恋とは恋の至純を意味したもの。

昔、江戸の商家の娘が、店に出入りしていた
商人の青年に恋をしてしまいました。
打ち明けることもできず、二階の窓から、階上から、
その青年をそっと見続けていたのでした。
恋の思いは日に日に募るばかりです。

食事もとうとう喉を通らなくなり、
家人が心配で理由を問いますが、
決してそのことは口に出すことはありません。
そして遂に衰弱死してしまうのです。

古代の実話の中にもそれに似た話があります。
万葉集の巻九に、
高橋虫麻呂が詠んでいる歌が二首あります。
その一つが六甲山麓、現在の芦屋辺りに住んでいた
菟原処女(うないおとめ)に対する和歌です。

彼女は絶世の美女でした。
その菟原処女に、誰よりも熱心に求婚する男が
二人いました。
それが菟原壮士(うないおとこ)と智弩壮士(ちぬおとこ)
です。
この熱心な二人から言い寄られた菟原処女は
選択できません。

処女(おとめ)は母に
「私はとても選べません。
私は死に、黄泉(よみ)の国まで追ってきてくださった方に、
心がなびきます」
と言って生田川に入水自殺してしまいます。

それを夢で見た智弩壮士(ちぬおとこ)は夢から醒めて、
その足で彼女の後を追い生田川に飛び込んで行くのです。
後で知った菟原壮士(うないおとこ)は天を仰いで絶叫し、
地団駄踏んで太刀を持ち二人の後を追いかけます。

もう一つは、下総の国葛飾郡(現在の千葉県市川市)に
真間(まま)と言う所があります。
奈良時代以前、そこに蝦夷(えみし)の女性で
やはり絶世の美女がいました。
真間の手児名(てこな)と言います。
髪も切らず、靴も履かず、
粗末な麻の服を着ているだけの乙女です。

大和朝廷から遣わされた多くの役人たちから
求婚されるのですが躊躇します。選べないのです。
そしてとうとう真間の手児名も入水自殺するのです。

現代人の感覚から言ったら、
そんなにモテていたのに勿体無いと思うでしょう。
しかしたとえ異性であっても、選択するというのは
一種の商品化と言っても過言ではありません。
より良いものを選別して最後に決定するのです。

かつて、この前まで日本女性は
自分の夫を選択できませんでした。
どちらかを切る...それができない...苦悩する。
そういう時代があったのです。
現在では考えられないことです。

しかし、日本女性が世界最高の
コスモロジカルな存在だとすれば、
「切る」のではなく、
赦し包み込むと言う心性が
常に働いているはずなのです。

(次回に続く)

合掌 かむながらありがとうございます

菅家 一比古

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【大阪】

★第10回「美し国関西」理念と心を学ぶ会(最終回)★

テーマ:「日本霊的ルネッサンス −繋がりの恢復−」

講 師:菅家一比古 美し国代表

■日 時:4月14日(木)
 18:30〜21:00 (受付18:00〜)

■会 場:エートス・ステーション
大阪市北区西天満3‐14‐16 西天満パークビル3号館 1階
 ★地下鉄堺筋線・谷町線「南森町駅」
  (2番出口)より徒歩5分
 ★JR東西線「大阪天満宮駅」
  (3番出口)より徒歩6分

■参加費: ★一般:2,000円
    ☆美し国会員・学生:1,000円(当日受付にて)

★詳細・お申込み ⇒
http://kokucheese.com/event/index/380117/

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【東京】
★みすまるの宮 例大祭★

日時:4月9日(土)11:00〜16:00(受付 10:20〜)
 ■講演 11:00〜12:15  ]
講師:ケント・ギルバート氏
 ■例大祭 12:30〜13:45
祭主 菅家 一比古  
 ■直会 14:00〜16:00

参加費:7,000円(玉串料・直会代等として)

会場:東京都杉並区久我山4−50−36
 菅家 一比古宅(菅家庵)
(京王井の頭線「久我山駅」北口徒歩5分)

お申込み:下記美し国事務局まで
※事前申込制 締切3月31日(木)

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言霊の華 第三六九号

『人間の根っことは』

桜が花咲く季節が今年もやってきました。
例年当たり前のように咲き、
やがて短時間、短期間で散って行きます。
桜が滅んだとは言いません。散ったと言います。

そして再び来年の春、姿を現します。
それは桜の生命が生き続けている証拠に違いないのです。
たとえ姿、形としての花は散ったとしても、
根っ子は生き続け成長へと押し上げるのです。

根っ子は咲くべき時を知ってすべての箇所、部分、
全体に調和やバランスをもたらし、
いざ出番がくると強く押し出してくれるのです。

生物の根っ子とは「魂」のこと。そして理念のことです。

冬、耐えることを教え、エネルギーを蓄えさせ、
春からの一年間、
表舞台での生命活動を支え続けるのです。

人間の根っ子にある底力、理念、エネルギー、叡智とは
霊魂(みたま)のことです。
霊魂は全てを知っています。
霊魂は神そのもの。

私の冬の時代の意義、必要性、
いつ世に出て活躍(花を咲かす)させたらいいのかも。

叡智の中心としての霊魂は我が内に在り。
生涯を見守り支え続けるのです。
神さまがいちいちして下さるのではありません。
私の霊魂がそうするのです。

根っ子(霊魂)は厳然と生き続きております。
お一人おひとりの中に例外なく
神の分霊魂(わけみたま)が宿り、
働き、導き続けているのだから、
自らの霊魂のお祭り(祭祀)を怠っていてはなりません。

禊(みそぎ)、お山登拜、神社参拝
(とくに靖國神社、伊勢参り、熊野大社、出雲大社)、
富士山その他の霊山登拜等々は、
魂の祭祀に直接かかわっており
魂(神)の覚醒が甚だしい聖地なのです。

魂は観念などではありません。
全ての植物を生かし支えている根っ子のように同行二人、
私を生かし支えている人生の主役です。

合掌 かむながらありがとうございます

菅家 一比古

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【行事案内】
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【春分の日の禊】★募集中!

<伊勢神宮の参拝と五十鈴川でのみそぎ研修>

●日程:3月20日(春分の日) 10時 外宮神楽殿前集合
   12時半 五十鈴川みそぎ
   14時半 内宮参拝
   17時 解散

詳細・お申込み ⇒ 
http://kokucheese.com/event/index/368069/


●参加費:通常価格(事前振込)
 美し国会員:12,000円
 一   般:15,000円
 学   生: 6,000円

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【大阪】

★第10回「美し国関西」理念と心を学ぶ会(最終回)★

テーマ:「日本霊的ルネッサンス −繋がりの恢復−」

講 師:菅家一比古 美し国代表

■日 時:平成28年4月14日(木)
  18:30〜21:00 (受付18:00〜)

■会 場:エートス・ステーション
大阪市北区西天満3‐14‐16 西天満パークビル3号館 1階
★地下鉄堺筋線・谷町線「南森町駅」(2番出口)より徒歩5分
★JR東西線「大阪天満宮駅」(3番出口)より徒歩6分

■参加費: ★一般:2,000円
    ☆美し国会員・学生:1,000円(当日受付にて)

★詳細・お申込み ⇒
http://kokucheese.com/event/index/380117/

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posted by 事務局 at 13:21| Comment(0) | 言霊の華