2018年02月22日

言霊の華 第四六八号

『 「花(華)のある人」になるために 』

中々金メダルの朗報が届かなかった冬季オリンピックで、羽生結弦君がケガから立ち直り見事金メダルを射止め、多くの国民が歓喜の声を上げました。そのくらい感動的な出来事でした。

ケガによる三ヶ月間のブランクにより、今度のオリンピックでの連覇は絶望的と思われていたにも関わらず、それを乗り越えての快挙です。


以前より結弦君を見て思っていたことは、この人には「花(華)」があると云うことでした。人にはそれぞれ固有の花があります。それを見事に咲かせることこそが人生でありましょう。

結弦君の演技は勿論美しくエレガントであることは誰の目にも判ります。その美しさは何処から来ているのか。彼の嫌味のない表情、言葉、姿にただ感心します。そして何よりも礼儀正しい姿に更に好感度が増すのです。

リンクに上がる時、一礼をし、リンクから出る時も一礼します。「この青年は相当教育がなされているな」と誰もが思います。彼の美しさの根底にあるものは「鎮魂」です。


プロ野球で大活躍した選手も鎮魂が行き届いた人々でした。川上哲治(巨人軍V9)は参禅で、王貞治は日本刀で、長嶋茂雄は徹底した素振りで鎮魂をしました。そうすることにより勘骨肚(かん・こつ・はら)が活発に鋭く働きます。

「ボールの縫い目が見える」「ボールが止まって見える」とは、この人たちの共通の感觸でありました。これこそが鎮魂の結果なのです。羽生結弦の金メダル連覇の秘訣はここにあったのです。

その美しさ、エレガントさ、それは「鎮魂美」として現れたもの。一流人とは結局、鎮魂美と云う花(華)を咲かせた人々のことなのです。


それはスポーツの世界ばかりではありません。中学生でありながら朝日杯で羽生善治さんを破った藤井聡太六段もそうです。彼は中学生とは思えない程の落ち着きと態度、言葉を持っており、やはりスターになるだけの花(華)を備えていたのです。

花のある人は遅かれ早かれ、必ず舞台の中央に出て来るものです。花とはオーラであり、波動であり、その人の根底から溢れ出てくる決して隠せない、誤魔化せない真実です。いかに「花のある人」になるか。


美しい心音(根)を奏で続けること。「美しい」を見続けること、聞き続けること。「美しい」をし続けること。私は、それは先ず禊と祈りだと思い、し続けております。それにより、私の魂は喜び、鎮魂されるのです。そして私の固有の花がやがて大きく咲き始め、芳香を放つ時が訪れます。

花のある人とは、心の田畑を耕し、美の種子(言葉、行為)を蒔き続け、それを育て上げた人のことを云うのです。

合掌 かむながらありがとうございます

菅家 一比古

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2018年02月14日

言霊の華 第四六七号

『国家があってこそ我らがある  〜「お蔭さまで」を取り戻そう〜 』 


「 駄々を捏(こ)ねていてはならないのです。」と言いたいのは、世間一般の幼児の振る舞いなどについてではありません。いい歳をした、しかも国民を代表して選ばれた国会議員の意識、見識、感覚、行為、姿勢の甘さに対してです。


我々現代日本は、「誰のお蔭で」「何のお蔭で」がスッポリ抜け落ちているのです。したがって、物事を立体的に捉えようとはせず、自分たちの権利や自由を主張するばかりの薄っぺらな平面的人間観や人生観のオンパレードになるのです。


日本国は既に神話世界に誕生し、現世に於いては神武天皇が建国を宣言されてから皇紀二千七百年近くまで存続しております。その間一度も外国に侵略され植民地にされたことはありません。


神々はいつも寄り集い、語り合い、笑い合い、和気藹々(わきあいあい)としております。即ち高天原世界は大歓喜に包まれており、その現(映)し世であるこの御代(世)は大和楽となるのです。


一神教の欧米や諸外国では、神は決して笑い(和来)ません。その国や、民族、世界を動かしているものは神話構造そのものです。世界は一神教の神とサタンとの善悪闘争に明け暮れて来ました。


中国大陸や半島であっても、王朝転覆とそれに伴う大虐殺(皆殺)の連続でした。日本には大虐殺や植民地、奴隷制支配の歴史は全くありません。世界で一番穏やかな国と言っても過言ではないのです。


民のことを天皇(スメラミコト・オオキミ)は大御宝(オオミタカラ)と言って、我が子の如く大切に考え、思い続け、祈り続けて来られました。君民一体です。天皇、皇室は常に祭祀、祈りの中心であり、国の霊性、魂の中心であり続けました。


天皇陛下御自ら執り行われる宮中祭祀は、年三〇回を超えます。陛下自ら古式装束を身に纏(まと)い行われます。日本神話が日本を在(有)らしめてやまないのです。文化、伝統、精神を形づくってきたものとは神話です。


お伊勢があり、出雲があり、全国に十万社に及ぶ神社が存在し、春、秋の大祭が行われ、月次(つきなみ)祭、歳旦祭、大祓、新嘗祭なども入れたら、毎日毎日が祈りと禊祓いの連続です。これが日本の底力であり、「永遠の日本」の根拠であり、証しです。


日本神話のお蔭です。そしてそれを体現されている天皇と皇室のお蔭なのです。それに因って国家があります。その国家があるから、それも不安定で貧しい国家ではなく自由を満喫し餓死者もいない、学校教育も受(享)けられる国家があるからこそ、私たちは安心してより一層進歩、発展を成し遂げられるのです。


その国家がこの先、いかに自主独立主権を守り、生き延びることができるか。為政者たちである国会議員は、先ずその氣概が第一でなければなりません。


憲法改正の九条の二項がどうのこうのと言う前に、本当に日本を守る氣があるのかないのかを問いたい。自衛隊が憲法違反であると言うのなら、「憲法学者よ、野党議員よ、自衛隊を本当に失くしていいのか。」と問いたい。


日本を他国の脅威から守りたいのなら、守るための軍隊の保持、充実、法の整備など、ごく当り前のことなのに、何故、幼稚なことを言い続け、駄々を捏ね続けているのか。


いつまでも甘え続け、依存症の病的姿を見せ続ける日本。先人たちに本当に申し訳ない思いでいっぱいです。

〇〇のお蔭、これをもう一度原点にして、国家のことを考えてみる必要があるのです。


合掌 かむながらありがとうございます

菅家 一比古

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2018年02月08日

言霊の華 第四六六号

『 常に小さきものであり続ける 〜日本人の心性の中の無常観〜 』

夏目漱石には

菫程(すみれほど)な 小さき人に 生まれたし

という俳句があります。
熊本の旧制五高の教授時代に、自宅の庭に咲いていたスミレを詠んだものです。

そして松尾芭蕉にも

よく見れば 薺(なずな)花咲く 垣根かな

という句があります。
小さな生命(いのち)に対する懐かしさや郷愁が、一入(ひとしお)伝わってくるかのようです。


漱石はこの後、東大の教授に赴任します。当時では日本最高のエリートで、後光が射しているような権威を持っていました。東大を辞めた後、大小説家として更に活躍します。そういう漱石でありながら、小さなスミレほどの存在でありたいと願っているのです。

漱石は「こころ」を発表して、人間の自我の地獄を覗き見て、その世界を言葉で描ききります。にも関わらず、最終的には「則天去私」という、言葉を超えた心の世界を説いているのです。小さきものであり続けたいと願うその思いは、ついに「無私」まで昇華します。


松尾芭蕉の世界も吉田松陰も正岡子規も別に宗教家だった訳ではありませんし、宗教を学んでいた訳でもありません。

正岡子規の晩年

鶏頭の 十四五本も ありぬべし

と詠い、弟子の高浜虚子から「こんなの俳句ではない」と言われてしまいますが、当の本人はいたって満足していたそうです。そして後世の人々もこの句を評価しております。

(編集部注:鶏頭=花の形が鶏のトサカに似ているヒユ科の植物)


日本人は宗教から学ばなくとも、宗教が解らなくとも、元々「天然の無常観」が備わっており、極少の生命に無限大なる魂を捉えてきたのです。どんな小さな生命でも宇宙生命に繋がっている一員なのだと感じており、既に自然から理(ことわり)を学んでいたのです。

日本の歴史を見ていると、困難にある時や国家の命運がかかっている時など、彗星の如く「人物」が登場します。それまでは「人物」たちは武道に打ち込んでいたり、学問に打ち込んでいたり、畑仕事していたりと、ごく普通に暮らしていたのです。


それがある時、突然天から召命を受けるのです。召命を受けた「人物」「人財」は「天が必要とする時、必要とされる」人々だったに違いありません。呼ばれるだけの理由があるのです。

英雄はその人生全てが英雄だった訳ではありません。人生のある一時機(期)、その時機だけ英雄だったのです。


大石内蔵助の討ち入り、坂本龍馬三〇才〜三十三才までの三年間、吉田松陰先生、高杉晋作の晩年数年間、元寇の時の北條時宗の執権時代、源義経の源平合戦期間。

大村益次郎の第二次長州征伐、戊辰戦争の時代。乃木希典、児玉源太郎、東郷平八郎、秋山真之の日露戦争、大東亜戦争を終結に導いた鈴木貫太郎首相。

そのために生まれてきた人々。表舞台に立つまでは「菫ほどな小さきものに生まれたし」だったに違いありません。


私の座右の銘の一つに「底光るただの人」があります。私は、自分自身があくの強い、癖のある高慢な人間ですので、人一倍謙虚を心懸けているのですが、まだまだ足りません。

常に自分を「天が必要とするとき、必要とされる人間である」状態を準備、維持しなければと自戒している次第です。


合掌 かむながらありがとうございます

菅家 一比古

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