2020年03月26日

言霊の華 第五七一号


今週の言霊の華 第571号は堀内明日香よりお送りさせていただきます。


【エルトゥールル号・殉難の地を訪れて】

先日の春分の日、私たち美し国有志は菅家先生の道彦のもと、伊勢神宮の正式参拝と五十鈴川での禊を齋行し、日本の蘇りと世界の平安を祈念して参りました。

日の本の民はお伊勢さまを頂いております。第10代崇神天皇様の時、それまで皇居の中で祭祀をしていた天照大御神様を、近くの倭笠縫邑(やまとかさぬいむら)にお遷しし、皇女、豊鍬入姫命(とよすきいりひめ)がお世話をされたのがお伊勢のはじまりです(現在は檜原神社)。

そこから21番目のお伊勢が現在の伊勢神宮。お伊勢は2000年以上続いております。どんなに時代が変わろうとも、世の中が変化しようとも、お伊勢は昔のまま粛々とそのご神事は続いてきたのです。日本の歴史をみても多くの仏閣が焼き討ちにあったりしましたが伊勢神宮をはじめ、神社の焼き討ちがあったとは聞いたことがありません。


そして伊勢参拝の翌日から熊野へ入り、かねてから一度は伺いたいと思っていた紀伊半島最南端で起きたエルトゥールル号遭難事件の現場、和歌山県串本町へ行って来ました。

明治23年(1890)年6月、トルコ皇帝特派使節として来日したオスマン・パシャ以下650余名の将兵を乗せた軍艦エルトゥールル号が、我が国との修交の使命を果たして帰国の途中、9月16日夜、熊野灘で暴風雨に遭い、串本・樫野埼(かしのざき)灯台下の岩礁で難破。痛ましくも587名の将兵が殉職、生存者は69名でした。

実は日本側は9月は台風がよく発生するので航海は危険だと、出航を見合わせることを勧めていたのでした。しかし、出航から2日目の9月16日、不安が的中するかのようにエルトゥールル号は和歌山県沖、熊野灘で暴風雨につかまり、同夜ついに大島村(紀伊大島)樫野崎の断崖下で岩礁に激突してしまいました。


この事故に際し、当時の大島の島民は全村を挙げて生存者の救助介護、殉職者の遺体の捜索、引き上げにあたります。また、寒さに震えている兵士達を島民の女性達が地肌でくるんで温めて上げたのでした。各戸に蓄えられた食料も、衣料の一切が生存者のために提供されました。

また、この悲劇に心を痛めた明治天皇は、軍艦「比叡」と「金剛」に生存者69名を乗せ、トルコ政府に弔意とエルトゥールル号派遣の謝意を表すため、イスタンブールへ派遣しました。さらに日本全国からの義援金が集められ、トルコの遺族たちに届けられました。これにはトルコ国王をはじめ国民が大きな感動を受けたのでした。


時は流れて、昭和60年(1985)年、イランイラク戦争の真っ最中、イラクのサダム・フセイン大統領は『今から48時間以降にイラン上空を飛ぶ飛行機は全て撃墜する』と発表。世界各国から自国民保護の救援機がイランへ飛びましたが日本政府の対応が遅れ、イラン在住の日本人はパニックに陥りました。

タイムリミットまで残り数時間。そこへトルコ政府の救援機が2機飛んで来て、逃げ遅れた日本人215名全員を乗せてテヘラン空港を脱出したのです。トルコが特別機を派遣した理由の一つがトルコ人の親日感情。その原点となったのが95年前のエルトゥールル号の海難事故だったのです。


エルトゥールル号の海難は誠に痛ましい悲劇ではありましたが、その来航により開かれた両国の絆は、友情と博愛の精神によって両国民の心により深く根付いたのです。厳しい生活環境の中で貧しく生きていた島民達が、自分を省みず他者の為に捧げ尽くしたその姿にこそ、本当の日本精神があるのではないでしょうか。

『他者の為に生きる』

他者貢献こそ日本人として自然に出来る行為だったのだと、つくづく思い知らされた今回の訪問でした。

かむながらありがとうございます。

菅家廊下翔塾・助彦 
堀内明日香


-------------------------
【ご案内】 
-------------------------

★みすまるの宮 例大祭★

日時:4月11日(土)11:00〜16:00

特別講演:講師 参議院議員 山田宏先生 

テーマ:世界乱世と日本の道

講演 11:00〜(受付10:30〜)
例大祭 12:30〜 斎主:菅家一比古
直会 14:00〜(終了16:00頃)

場所:みすまるの宮(菅家宅)
   東京都杉並区久我山4-50-36(久我山駅徒歩5分)

玉串料:7,000円(直会込)
3,000円(講演のみ)

お申込み→
https://www.umashikuni.co.jp/20200411-event/

-------------------------

【禊体験会】

月に1度、禊(みそぎ)を実践してまいります。

日程:4月19日(日)龍神の滝(檜原村)

参加費:10,000円(交通費別)

持ち物:かんむり、ふんどし、サンダル、タオルなど

お申込み:美し国事務局

<今後の日程>
●5月21日(木)母の白滝(河口湖町)
○6月13日(土)綾広の滝(青梅市・御岳山)
●7月11日(土)母の白滝

=========================
【お申込み・お問合せ】
美し国 事務局
〒162-0825 東京都新宿区神楽坂6-42 神楽坂喜多川ビル5階
TEL:03-5227-1778
FAX:03-5227-1772
mail@umashikuni.co.jp
http://www.umashikuni.co.jp

posted by 事務局 at 09:56| Comment(0) | 言霊の華

2020年03月18日

言霊の華 第五七〇号

『「コレラ」を克服した勝海舟の胆力』

幕末の日本、勝海舟がいました。咸臨丸に乗船し、アメリカ使節団の幕府の要人として海を渡り、欧米文明を視察し、早くから開国派となった人物です。この咸臨丸には福澤諭吉もいました。ペリー来航から三年後のことです。

大嵐の中、いまにも船が転覆しそうになった時でさえ、顔色一つ変えず平然としていたそうです。後に幕府の海軍を創設し、海軍奉行になりました。開国派であったため、尊皇攘夷派から常に命をつけ狙われていたのです。


ある日、坂本龍馬と千葉道場の塾頭、千葉周太郎が勝海舟を斬りに行こうと海舟の家に行きました。海舟は会った瞬間「あんたらわしを斬りに来なすったんだな。それじゃその前に俺の話を聞いてからにしなよ」と言い、家に上げ、地球儀の前で海外情勢を熱く語り始め、どんなに海外が進んだ文明を持ち、経済力、軍事力が圧倒的に強いかを説明したのです。

それを聞いていた坂本龍馬は斬ることなど忘れ、海舟の胆力、人間力、知識に惚れ込み、話が終わるや否や、その場で「先生、弟子にして下さい!」と訴えたのです。こうして龍馬は神戸に出来た幕府の海軍操練所の塾頭になり、後の「海援隊」「亀山社中」の創立に至ったのでした。


自分を斬りに来た男を惚れさせ、日本の歴史に名を残すほどの人物を育て上げた勝海舟の胆力は、そればかりではありません。西郷隆盛にも強い影響を与えます。長州征伐の折、「西郷さん、あまり長州を苛(いじ)めなさんな。幕府ではもう世の中もたないよ。一層のこと長州と手を組んで、幕府に替わる新しい世をつくるのがお前さんたちの仕事じゃないのかい」と諭します。

やがて世の中は薩長同盟へと動いて行くのです。江戸城無血開城もそうです。心から尊敬している海舟を前に、一対一で対座した西郷。胆力×胆力。無私×無私。氣×氣。この二人には多くの言葉は不要でした。氣脈が通じていたのです。


西郷隆盛の胆力、無私は鹿児島錦江湾で京都清水寺の尊皇の住職、月照上人を抱きかかえての入水心中で生き残ったこと、二度の島流しで得た内省力。それらは自己放下(じこほうげ・捨身)による真の自己、即ち霊魂(みたま)との出会いであり、永遠の自己の発見だったのです。

それでは勝海舟の胆力はどのように生じたものだったのでしょう。海舟がまだ林太郎(りんたろう)と呼ばれていた頃、旗本でありながら家は極貧状態でした。父の小吉は放蕩三昧で博打に明け暮れていたのです。


ある時、年の瀬が迫った頃、幼い林太郎(海舟)は親戚の家にお遣いを頼まれます。親戚の家では林太郎の家が貧しいのを知っていて、帰りに沢山の餅を袋に入れ持たせました。帰宅途中、両国橋を渡っている時、袋が破れ、餅がゴロンゴロン川に転がり落ちます。

慌てて必死の思いで拾っていた林太郎は何を思ったのか、次の瞬間、持っていた残りの餅を袋ごと川にポイッと捨ててしまい、何もなかったかのように涼しい顔をして帰宅したのです。物事に執着したり、恋々とするのは、武士として人間として浅ましい、恥じであるとでも思ったのでしょう。

もうこのような幼い頃から自己放下することによって、自ずと胆力が備わって行ったのだと思われます。自己放下した西郷と勝海舟。そのような人々が時代を動かし時代をつくって行くのです。


ところで勝海舟に興味深い話が残っています。コレラを自力で克服した話です。コレラに羅患した海舟は毎日高温の風呂、きっと50度近くあったと思われますが、肛門に親指を突っ込み、下痢を止めながら入り続け、遂にコレラを克服したのです。

高温で菌を死滅させ下痢を食い止めることにより、身体を消耗から守りきりました。海舟の胆力恐るべしです。新型コロナウィルスを恐れるあまり、全てが自粛、規制、休止に追い込まれる中、もう一度霊魂からくる胆力を取り戻したいと願うこの頃です。

我ら今月20日、お伊勢の五十鈴川で恒例である禊を斎行して参ります。

合掌 かむながらありがとうございます

菅家 一比古

-------------------------
【ご案内】
-------------------------

★伊勢神宮の参拝・禊★

・御垣内特別参拝
・伝統ある御神楽奉納
・五十鈴川での「みそぎ」体験
・菅家先生による解説

日時:3月20日(春分の日)10:00〜17:00

集合:10時 外宮神楽殿前

参加費:会員15,000円/一般18,000円

詳細・申込サイト→
https://www.umashikuni.co.jp/event-20200320-2/

-------------------------

★みすまるの宮 例大祭★

日時:4月11日(土)11:00〜16:00

特別講演:講師 参議院議員 山田宏先生 

テーマ:世界乱世と日本の道

講演 11:00〜(受付10:30〜)
例大祭 12:30〜 斎主:菅家一比古
直会 14:00〜(終了16:00頃)

場所:みすまるの宮(菅家宅)
   東京都杉並区久我山4-50-36(久我山駅徒歩5分)

玉串料:7,000円(直会込)
3,000円(講演のみ)

お申込み→
https://www.umashikuni.co.jp/20200411-event/

-------------------------

【禊体験会】

月に1度、禊(みそぎ)を実践してまいります。

日程:4月19日(日)龍神の滝(檜原村)

参加費:10,000円(交通費別)

持ち物:かんむり、ふんどし、サンダル、タオルなど

お申込み:美し国事務局

<今後の日程>
●5月21日(木)母の白滝(河口湖町)
○6月13日(土)綾広の滝(青梅市・御岳山)
●7月11日(土)母の白滝

=========================
【お申込み・お問合せ】
美し国 事務局
〒162-0825 東京都新宿区神楽坂6-42 神楽坂喜多川ビル5階
TEL:03-5227-1778
FAX:03-5227-1772
mail@umashikuni.co.jp
http://www.umashikuni.co.jp

posted by 事務局 at 12:46| Comment(0) | 言霊の華

2020年03月12日

言霊の華 第五六九号

『自然界の反逆』

禁断の木の実(知恵の木の実)を食べたアダムとイブは、自分たちが裸でいるのが恥ずかしくなって、葉っぱで身を覆い隠したとあります。「裸」とはどういう意味があるのでしょう。

それは「霊魂(みたま)」であり、本来の「自然状態」のことをいうのです。知恵の木の実とは、理性であり、科学であり、自他対立、分離であり、合理主義であることを象徴しております。それが人間本来の霊魂である真実在、実相、即ち自然状態を覆い隠してしまったのです。


以来、人間は自らの霊魂(みたま)の「実在」を偽り、虚妄(こもう)である肉体中心の人生観に奔り、宇宙大中心の神の御心から離れ、遂に傲慢なる近代文明を築くに至ったのです。

それは霊魂を裏切り続けてきた罪悪感から来る“恐怖感”を伴い続けたものであったため、自己処罰観念が付きまとうのです。

その恐怖故(ゆえ)、自然界を自己支配(征服)しようとして来たのが科学万能主義であり、西洋近代合理主義だったのです。自然界を神の被造物と捉えた人間は傲慢にも自らを神の位置に上(昇)らせ、自然界への畏敬を忘却し、失うに至りました。そしてやがて自然界から「しっぺ返し」をされるようになるのです。


自然界の脅威は大雨大水害、海面上昇、森林大火災、今回の新型コロナウイルスだけではありません。現在(いま)新たなる脅威が迫っています。それが「サバクトビバッタ」の襲来です。アフリカケニア辺りから発生したこのバッタの大群は七、八百億匹に膨張し、現在、中近東、インド、パキスタン、東南アジアまで拡大し、中国まで進出し始めました。

全ての青物を食い荒らすため、まもなく一億人分の食糧が失われるとのこと。野菜を中心とした食糧、食材を中国にほとんど依存している日本への打撃は怖ろしい結果を招くことになるでしょう。この対策が急がれているのです。


昔、私が20代の頃、『エクソシスト』『オーメン』といった「悪魔祓い」の恐怖映画がありました。悪魔の仕業が大群のバッタとなり、地球上の青物を喰い尽くすと言ったものと記憶しています。外国の場合、自然界を恐怖の対象として見ますが、日本の場合は真逆で、畏敬の対象として見(観)て来ました。日本の祭祀は伝統的に自然祭祀が中心で自然界こそ神として捉えて来たのです。

その最たるものが宮中祭祀で一番重要とされる新嘗祭です。一年で収穫された海の幸、山の幸を神々に捧げ感謝し、また来年も恵みを賜りますようにと祈られる天皇陛下。それによって自然界の循環運動が働きます。


自然界は日本人にとって親であり、神そのもので、これこそが神道、古神道の真髄です。自然に帰る、自然に学ぶ、自然に随(したが)う。

世界は現在、近代文明に行き詰っています。近代文明に替わる超近代、即ちポストモダニズムの理念は、決して一神教世界からは生まれないでしょう。いまこそ日本の出番であり、21世紀の日本の世界的使命なのです。

合掌 かむながらありがとうございます

菅家 一比古

-------------------------
【ご案内】
-------------------------

★伊勢神宮参拝・禊研修★

・御垣内特別参拝
・伝統ある御神楽奉納
・五十鈴川での「みそぎ」体験
・菅家先生による解説

日時:3月20日(春分の日)10:00〜17:00

集合:10時 外宮神楽殿前

参加費:会員15,000円/一般18,000円

詳細・申込サイト→
https://www.umashikuni.co.jp/event-20200320-2/

-------------------------

★みすまるの宮 例大祭★

日時:4月11日(土)11:00〜16:00

特別講演:講師 参議院議員 山田宏先生 

テーマ:世界乱世と日本の道

講演 11:00〜(受付10:30〜)
例大祭 12:30〜 斎主:菅家一比古
直会 14:00〜(終了16:00頃)

場所:みすまるの宮(菅家宅)
   東京都杉並区久我山4-50-36(久我山駅徒歩5分)

玉串料:7,000円(直会込)
3,000円(講演のみ)

お申込み→
https://www.umashikuni.co.jp/20200411-event/

-------------------------

【禊会】

月に1度、禊(みそぎ)を実践してまいります。

日程:4月19日(日)龍神の滝(檜原村)

参加費:10,000円(交通費別)

持ち物:かんむり、ふんどし、サンダル、タオルなど

お申込み:美し国事務局

<今後の日程>
●5月21日(木)母の白滝(河口湖町)
○6月13日(土)綾広の滝(青梅市・御岳山)
●7月11日(土)母の白滝

posted by 事務局 at 10:09| Comment(0) | 言霊の華