2021年07月29日

言霊の華 第六三五号

『哀惜別離を乗り超えて 〜英霊たちを想ふ〜』

人間は裸で生まれ裸で死んでいきます。あの世に旅立つ時、形あるもの全てを置いていかねばなりません。ただ唯一持っていけるものがあるとしたら、それは「魂」です。今生でどの程度「魂」を喜ばせることが出来たか、魂の願いを生きたか。

魂の願いに生きたことを自己実現と言います。自己とは自我意識を超えた本当の自分であり、それが魂であり、「真実在」と私は呼んでいます。普段、人は中々それを自覚しませんが、愈々死が近づくにつれその意識は深まって参ります。

それは肉体感覚から来る執着心が薄くなり、人間本来の魂感覚が鋭敏になるからです。死期が近づいた病人が、病室から眺める庭の草花に今迄感じなかった生命への郷愁や懐かしさが込み上げてきたりするのはそのためです。

病人でなくても、例えば私の場合、今から15、6年前、1月に恩師 中西旭先生が薨(みまか)り、4月に我が母が亡くなり、6月にはやはり恩師の一人である小林美元先生が薨るという、ごく親しい身近な人が半年で3人も次々と亡くなったのでした。

奈良で小林美元先生の葬儀を済ませ東京の自宅に戻って来た時、我が家の庭に咲いていた紫陽花(あじさい)に暫く目が止まったのです。「紫陽花ってこんなに綺麗だったのか」。それまで何十年もの間紫陽花を見てきたはずなのに、生まれて初めてこの花の美しさを知ったのでした。

紫陽花は散るまでの間、何度も色を変えます。それは人生そのもの。そのことを感じた私は、詩に認(したた)めました。仏教の人生苦の一つに「哀惜別離」があります。親子、夫婦、恋人、兄弟、友人、師との別れ、或いは「ふるさと」との別れ、様々です。

この世に生まれて来た以上、死ぬまで別れはつきまといます。そのような時、人は成長し優しくなれるのかもしれません。この頃、人は別れ際に「バイバイ」、「じゃあね」、「またね」と言います。何故「さようなら」と言わないのか。「さようなら」も「さらば」も同じ意味で、「さようであれば」「それならば」「それでは」のことです。

この別れの言霊には、一期一会の想いと「かむながら」の精神が籠っているのです。「拘らない、捉(捕)われない、留(止)まらない」、「神の流れの如く」、「神の流れのままに」と。

20代前半の頃、広島県江田島の旧海軍資料館で見た特攻隊の遺書の中に次のものがありました。「さらば山よ川よ谷よ さらば母よ妹よ」 父が出てこないのは、きっと母子家庭だったのか、父も出征していたからでしょう。

愛する国家、愛するふるさと、愛する自然、愛する家族に決然として「さようなら」を謳い上げ散華して逝った英霊たち。最後は「魂」そのものだったのです。魂は永遠であり、不滅です。人は裸で生まれ、裸で去っていく。「丸裸になる」「裸一貫」とは、魂そのものの自覚を言うのでしょう。

私はまだまだ裸になり切っていない未熟な自分を見ます。しかしこのような私でも、英霊たちのことを想い、そして禊をし続けているお蔭で、根本に覚悟のようなものが据(すわ)っているのです。

終(敗)戦記念日が近づいております。私にとって1年365日が終戦記念日と思い、日々英霊たちに対し想いを馳せ続けていたいと思って生きています。

合掌 かむながらありがとうございます  

菅家 一比古

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7大陸最高峰世界最年少登頂記録を樹立した
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21世紀に生きる日本人に捧げる!
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講師:野口健
アルピニスト/美し国 副代表

☆日時:令和3年8月2日(月) 19:00〜

☆参加費:経営者連盟会員 無料/一般13,000円

☆会場:美し国 神楽坂セミナールーム

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☆日時:令和3年8月15日(日)
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講師:マンリオ・カデロ閣下 
サンマリノ共和国特命全権大使 駐日外交団長

☆日時:令和3年9月14日(火) 19:00〜22:00

☆参加費:経営者連盟会員 無料/一般13,000円

☆会場:ロイヤルガーデンカフェ青山
東京都港区北青山2-1-19
    アクセス:東京メトロ銀座線「外苑前」or「青山一丁目」より徒歩5分

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☆日時:令和3年11月9日(火)〜11月13日(土)
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☆詳細・お申込みは美し国事務局までお問い合せください。

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〒162-0825 東京都新宿区神楽坂6-42 神楽坂喜多川ビル5階
TEL:03-5227-1778
FAX:03-5227-1772
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2021年07月21日

言霊の華 第六三四号

『大きな国力、それは「母」』

成功(幸)者の中に劣悪な生活環境を体験したと云う人が多くいます。とくに幼少年期の苦労の経験が、その後の人生に大きな影響を与え、人間性、人格や思考に深みをもたらします。経済的困難、家族間での葛藤、例えば父親が働かないで一日中酒を飲んで、妻や子らへの暴力が絶えない。よくある話です。

以前NHKの朝の連ドラ「おちょやん」のモデルとなった、「大阪のお母ちゃん」こと喜劇役者で大女優だった浪花千栄子さんの父は見事なダメ父でした。しかし結果的に、国民的人氣の大女優をこの世に送ってくれたのです。

経済的貧困、ダメ父の風景は、一昔前の日本に多くありました。それにより、子ども等は逞しくも育ったことは事実でしょう。その陰には「母」の存在と苦労があり、「お母ちゃんを楽にさせてやりたい」と云う子どもたちの切なる願いや想いが働いていたのです。

日本人にとって「母」と云う存在はエネルギーの源であり、「良心」の源でありました。絶対私を裏切らない、最後の城であり砦であり、それは神にも似た存在です。

これは、今日まで日本の大きな国力を占めていた筈です。試練や逆境の時、心の底に流れ聞こえてくる母のメロディ。現在(いま)も尚、私を信じ励まし続けるそのメロディが流れ聞こえて来る限り、たとえ横道に逸れた私でも再び原点に帰ることができるのです。

「こんなことしたらお母さんが悲しむからできない。」それは昔より多くの日本人が抱いてきた「心性」であり、それが「お天道様が見ている」「ご先祖様が見ている」と重なり、日本人の倫理、規範精神となりました。

日本では「母」をテーマにした文学、小説、詩歌、お能の類(たぐい)は、「父」のそれを圧倒しています。芥川龍之介の小説「杜子春」は、死んでもなお杜子春を愛し見守ってくれている母がおり、それを知った杜子春が俗世の欲から解き放たれ、爽やかに旅立っていく様子が描かれています。

爽やかに生きる、穏やかに生きる、軽やかに生きる。真実の愛、無償の愛を知った者たちに共通する姿と言えましょう。

間もなく終戦(敗戦)記念日が参ります。特攻隊や御英霊たちが渾身の力を振り絞って戦い、散華して逝った時、多くの若者が天皇陛下萬歳の後に「お母さーん」と叫んで散りました。それは宇宙の大海原の懐に回帰して行く姿であり、キリスト教で言う「アーメン」であり、仏教で言う「南無」に匹敵したものでしょう。

「お母さん」とは、即ち宗教そのものなのです。無私無欲、公益無私、則天去私なる精神は、儒教の産物などではなく、太古の昔より日本人が築き上げて来た「母なるもの」からもたらされた伝統的精神だったのです。

現代日本、母としての深い存在的意義は薄れ、国民から公益無私の姿が乏しくなってしまいました。日本共同体を繋ぐ要は「母」です。共同体の基本は家族です。

巷では「自助」「公助」をよく耳にします。「自助」から「公助」に行く前に大切なのは「共助」であり、自助、共助があってこその公助であるべきでしょう。貧しかった頃の日本は助け合うことが当り前でした。常にそれを示してくれたのが「母」です。

日本の伝統的絆の衰退は、母性の低下により求心力が失われ、利己主義が蔓延(はびこ)ってしまった結果起きている出来事であります。日本共同体が弱体化してしまったのです。今起きているオリンピック騒動もワクチン騒動も、さ迷っている日本の姿そのものなのです。

合掌 かむながらありがとうございます  

菅家 一比古

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【吉野お山登拝と禊ワンデー】

☆日程:令和3年7月25日(日) 10時〜17時(予定)

☆集合場所:小仲坊
住所:奈良県吉野郡下北山村大字前鬼30

菅家一比古による禊指導と禊の御作法の講義も予定しています。
※登拝は、約1時間を予定。

☆満席となりました。

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☆参加費:経営者連盟会員 無料/一般13,000円

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2021年07月14日

言霊の華 第六三三号

『日本を支えてきた沖縄、宮古の霊性』

宇宙は謎だらけです。しかしよく考えてみれば、この地球だってその宇宙の一員なのであり、「宇宙の謎は地球の謎」とも言えます。科学的、論理的に突き詰めて行っても、やはり「死後の世界」などを解明するのには限界があります。

生きているもの一切は必ず死を迎えるのに、肉体消滅以後のことは宗教に委ねるしかありません。しかしその宗教で説き、教える死後の世界、目に見えない世界は「科学的でない」と言われれば、空想や仮説の域を出ないことになるのです。

でもそれがいくら仮説であったとしても、それを信じる人々にとって、それは「真実」であり、「事実」を遥かに凌駕してしまいます。斯(かく)して神話の世界、物語、昔話、御伽噺(おとぎばなし)が誕生するに至り、民族や国家の霊性や文化と言った行為への衝動が生まれるのです。

日本の敗戦後、GHQがとった占領政策は徹底した歴史の否定であり、それを顕(在)らしめた神話と神道の否定でした。日本民族のアイデンティティがそこにあるのを知り、それを破壊することによって、二度と欧米白人種に刃向かえないようにするためでした。

しかし縄文来の日本人のDNAを、完璧に消滅させることなど出来る訳がありません。万世一系の天皇、御皇室はしっかりと存在し、未だ宮中祭祀に明け暮れているではありませんか。

全国10万社に上る神社では、春秋の例大祭、1日、15日に行われる月次祭(つきなみさい)、10月の神嘗(かんなめ)祭、11月の新嘗祭、6月、12月の大祓、元旦の歳旦祭、その他地鎮祭、七五三の行事等々。日本神話は営々と続いており、それにより文化や霊性が保たれて来たのです。

神話とは事実を述べたものではなく、それは寧ろ真実を述べたものであり、目に見えない国や民族の生命(いのち)の型、原像が直観(感)されたものです。

今年5月宮古島を訪れ、奥の院である神秘の島、大神島に渡りました。かれこれ、10回目くらいになると思います。7、8年程前に行った時、島のオバァ(ノロ、ユタ)達10人程が集まり、懇談する機会に恵まれました。

その後、島の中心であるノロとユタしか入れない御嶽(ウタキ)でご神事があり、私も同行しましたが、勿論中まで入ることなどできず、入口の所で正座して祭祀を見守っていたのでした。

オバァたちが何千年にも亘り受け継いで来た大神島の秘密、秘儀は、オバァたちだけしか知らず、決して家族にも島内外の人にも口外してはならないのです。大神島の秘密、大神島の大神の正体。私はそれを偶然にも知ってしまったのです。懇談中に傍にいたオバァが私に喋りはじめ、我に返って「アッ」と言った後、口を手で覆いました。それは言わされたのです。

あれから7、8年が経ち、今回島に行った時、生き残っていたオバァは3人だけ。ご神事できるオバァはたったお一人だけとなってしまったのです。立入厳禁、男子禁制のあのご神氣の強い御嶽をこの先、誰が守るのか。

祭祀が途絶えるのは間もなくです。後 1年と言われています。30年前沖縄本島の奥の院、久高島の最も重要な「イザイホー」の祭祀が途絶えました。神主の資格に該当する島の女性がいなくなったからです。

日本の根源的霊性を支えて来た南からの守りと力は、間もなく終わろうとしています。それと同時に起きて来ているのが、尖閣と台湾問題です。これは決して偶然とは言えないでしょう。


合掌 かむながらありがとうございます

菅家 一比古

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21世紀に生きる日本人に捧げる!
『自然と国家と人間と』

講師:野口健
アルピニスト/美し国 副代表

☆日時:令和3年8月2日(月) 19:00〜

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☆日時:令和3年8月22日(日)〜24日(火)
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【神道・古神道の源流を訪ねて「宮古島・大神島・西表島 禊研修」】
☆日時:令和3年11月9日(火)〜11月13日(土)
定員を20名に出来ました。若干まだお席がございます。
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