2020年08月26日

言霊の華 第五九一号

『敗戦75年に想うこと (その2) 〜果たして「愚かな戦争」と言い切れるのか〜』

先の大戦を「愚かな戦争だった」と一口で片づけることは、ご英霊に対しとても失礼であり、侮辱的なことだと前回述べた通りです。もっと歴史的、文明史的に観て判断すべきでしょう。その文明史観について今回は述べたいと思います。

天正10年(1582年)九州のキリシタン大名、大友宗麟らの名代として、天正少年使節団がローマへ派遣されました。ローマでは法王に謁見し、天正18年(1590年)に帰国します。8年間のヨーロッパ滞在で眼にしたものが報告されており、それを読むと愕然とさせられます。


「行く先々で、日本人女性がどこまで行っても沢山目につく。ヨーロッパ各地で何万という。肌白く、みめよき日本の娘たちが秘所まるだしにつながれ、もてあそばれ、奴隷として転売されていくのを正視できない。鉄の伽(とぎ)をはめられ、同国人(日本人)をかかる遠い地に売り払う輩(やから)への憤りも、もともとなれど、白人文明でありながら、何故同じ人間を奴隷にいたす。ポルトガル人の教会や師父(神父)が硝石(火薬の原料)と交換し、インドやアフリカまで売っている(日本女性を)」。

豊臣秀吉が下した「伴天連(バテレン)追放令」の目的は、日本人奴隷売買禁止のためでした。秀吉の側近にいたルイス・フロイスの著書「日本史」の中にもあります。秀吉から副菅区長のコエリョとフロイスに遣わされた使者の言葉として、「高圧的な布教の禁止」、「家畜肉食への批判」、「日本における奴隷売買の禁止」を伝えたとの記録が残っています。


愛を説きながら、平然と人身売買をし、奴隷にする宣教師たち。秀吉の命令を受け、バテレン船を調査した長崎大村藩の役人たちが目にしたものは、夥しい数の婦女子や男たちが船倉に押し込められていた姿でした。これが決定的となり、バテレン追放令が発せられます。この背景にあったものがキリスト教だったのです。

旧約聖書「民数記」では、神の宣託を受けたモーゼが「神の言葉」として、人々に「男も女も全て虐殺しろ」「男を知らない処女は分かち合え」と命じたのです。聖書を信ずるキリスト教徒たちは、異教徒はそのように扱うのが神の御業(みわざ)、神の国を実現することに他ならないと信じたのでした。

白人キリスト教徒以外の異教徒は人間とは思われていなかったのです。大航海時代、スペインは16世紀に中南米で殺害した原住民の数は一億人に達すると言われております。スペイン、ポルトガルばかりではありません。北米大陸では1620年にメイフラワー号に乗った清教徒たちが上陸し、それを契機に次々と清教徒たちが上陸します。そして原住民を虐殺しながら西へ西へと進出したのです。


世界の歴史は、大虐殺と奴隷制度によって綴られて来ました。それはキリスト教以前から始まります。奴隷制度は、古代ギリシャに起こり、捕虜は奴隷にされ、戦利品として売買されたのです。古代ローマも同じです。そしてキリスト教によって更に激しくなります。

中世に栄華を極めたイタリアの商人たちは、奴隷貿易で儲けていました。ギリシャ人、トルコ人、スラブ人、アルメニア人、タタール人等がアレクサンドリアやベネチアへと売られていきました。大航海時代になると、アフリカ大陸の黒人が、奴隷貿易の主力商品となります。

白人キリスト教のスペイン、ポルトガル、イギリス、フランス、オランダ、アメリカは、アフリカ大陸から黒人を奴隷として「新大陸」に運んで来ます。奴隷船花盛りの時代そのものでした。奴隷貿易に拍車がかかったのは、1452年、ローマ教皇ニコラウス五世が、ポルトガル人に「異教徒を永遠に奴隷とする許可を与える」としたからです。これにより、白人キリスト教徒による奴隷狩りが始まったのです。

(次回につづく)

合掌 かむながらありがとうございます  

菅家 一比古

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posted by 事務局 at 13:09| Comment(0) | 言霊の華
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