2021年09月22日

言霊の華 第六四一号

『中秋の名月に月を眺む』

宇宙の果てに行くと何処にいくのでしょうか。宇宙のことは天文学者に任せたらいいのですが、一般人にとって宇宙は、科学の対象ではなく芸術の対象です。

古来、日本人はこの宇宙を美として捉えてきました。明恵上人の

あかあかや あかあかあかや あかあかや
あかあかあかや あかあかや月

この有名な月を詠んだ歌がありますが、どこまでもどこまでもお月さまがあかあかと自分を照らし続けているという歌です。

日本文学に『配所の月を眺む』というものがあります。源氏物語にも出てきますが、光源氏が須磨、明石に流された時、毎晩のように須磨や明石の月を眺めるのです。何のためかと言いますと、それは浄化されるためです。菅原道真公は大宰府に流された時、月を見て和歌を作りました。

海ならず たたへる水の そこまでに
きよき心は 月ぞ照らさむ

「お月さまのように私のこころは真っ白です。私はやましいことは一切ありません。罪をえて京都からこの地に流されたのではないのです」ということを神に向かって言っているのです。

日本人にとって月を眺めることは、癒しと浄化の行為なのです。源氏物語に出てくる「須磨」の意味は澄ませるという意味で、「明石」は身の証を立てるという意味です。実にこの地は禊と祓の地でした。光源氏はずっとこの地で月を眺め、その輝きと自分の心を照らし合わせてどんどん心が澄んでいったのです。

アメリカはアポロ計画で科学的に月の開発をしてきましたが、日本は月によって心情開発をしてきました。これが日本人における宇宙です。十五夜お月さまや、かぐや姫物語などのように、月を神秘的なものとして捉えてきたのです。宇宙エネルギーなどとマニアックな言葉が氾濫していますが、宇宙というものをもっと哲学的に芸術的に表現してほしいものです。

「詩」としての宇宙は思考で判断する宇宙ではありません。心と直観、芸術的感性と霊性で捉えていくことです。宇宙と人間は並々ならぬ関係があるのです。

合掌 かむながらありがとうございます  

菅家 一比古

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posted by 事務局 at 11:41| Comment(0) | 言霊の華
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