2021年10月22日

言霊の華 第六四五号

『和らぎの世界を持つ人』

心の柔らかい、和らぎのある人の側にいるとほっとし、満たされます。
私もそういう存在でありたいものです。

作家の五木寛之氏は幼い頃、
ある夜、山を越えて、向こうの村まで行かなければならないことがありました。
断崖絶壁があるほど、山道は大変険しく、
五木寛之少年は恐怖におののき、不安に怯えながら歩いていました。

その時です。雲間からお月様が出て、さーっと足元が明るくなり、
辺りが照らされたので、深く感謝をしたそうです。

不安におびえながら、重い荷物を背負っての闇夜の山中行、それは私達の人生そのものです。
お月様に道を照らされて、勇気と希望と安心がもたらされたのです。

そこで考えてみてください。
月の光が重荷を軽くしてくれたのでしょうか?
月の光が山道を登る労力を軽くしてくれたのでしょうか?

月の光が、相手の重荷を軽くしてくれることは決してありませんが、
さやけき月の光は、相手に勇気と希望と安心を与え、再び歩き始めるように導くことができるのです。

以前も「涙」の話をしましたが、
「涙」は「大歓喜」の対極にあるものではなく、
「涙」と「大歓喜」はセットになっています。
観音大悲のように私のために泣いてくれ、私のために祈ってくれる人がいた。
「もののあはれ」や「感愛(かなしび)のこころ」を持ち合わせた、そんな和らぎの存在があれば、
復元力が働き、私は知らず知らずのうちに浄化され、
晴れやかに逞しく生きていくことができるのです。

隈もなく 澄める心の 輝けば
 わが光とや 月思うらむ

これは明恵上人の歌ですが、さやけき月と私の晴れ渡った心は一つです、
月の光によって私は清められています、という意味です。

「感染的一体感」で自他対立を超え、
積極的に大自然の生命と共鳴、共感して、
皆様の霊魂の扉を啓き、和らぎの世界をさらに深めていってください。

合掌 かむながらありがとうございます  

菅家 一比古

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美し国 事務局
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posted by 事務局 at 09:38| Comment(0) | 言霊の華
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