2017年07月20日

言霊の華 第四三八号



『全てに神を観る日本人』

「花に神を観る」これこそが日本人の感性であります。日本人が「花」と言った場合、それは外国人の言う「フラワー」とは違います。

「万葉集」の中に出てくる花の種類は大変多く、とくに「古今集」以後は花を美学的信仰の中心に置き始めました。その頃になりますと花とは「桜」を指すようになり、神に通じる「憑坐(よりまし)」として自然祭祀の独特の神聖さを意味するようになります。

「願はくは花の下にて春死なむ その如月の望月のころ」と詠んだのは西行法師でありましたし、本居宣長の遺言で宣長の奥都城(おくつき)には立派な山桜の木が植えられています。


勿論外国人も花を大切にしています。花束を人に贈ったり、結婚式で花を散らしたり、人が亡くなった時もその棺を花で埋めたり、あるいは花を摘んで花瓶いっぱいに活けたり、以前はハワイのホノルル空港に降り立った旅行者に空港のロビーで美しい女性たちが首にレイをかけたりと、外国においても花は一種の道具として儀式的に使われてはおりました。

しかし日本人はそれ以上に花を「花神」として捉えて来た文化的、精神的伝統があるのです。

例えば外国人の場合部屋中を花でいっぱい飾ったりしますが、日本の場合は違います。部屋(和室)のそこら中に花を飾ることはありません。お部屋の中のある一点に飾ります。それはやはり憑代(よりしろ)、憑坐(よりまし)だからなのです。


日本人はどうして和歌の中で花を詠むのか。和歌の言霊と花の生命(魂)を一体として神に捧げているのです。日本の伝統文化の生け花、即ち華(花)道に見られる「型」、雅(みやび)なる表現、工夫自体が神仏に捧げる儀礼、儀式そのものなのです。

日本人が「神を観る」のは花ばかりではありません。太陽のことを「お日さま」と呼ぶ国です。月を「お月さま」、星を「お星さま」と呼ぶ国です。山も海も、湖沼も川も滝も。森、岩、巨木、島、入り江、岬、湿原等全てが自然祭祀の対象です。雲や風、あらゆる生きモノたち全てが神の分魂(わけみたま)なのです。


そして現在、暑い夏の到来です。これすらも神の生命(いのち)の旅人として、季節神としてあちこちで夏越しの祭り、あるいは夏祭が繰り広げられています。

夏の熱気、エナジーを避けるのではなく、夏のエナジーを積極的に摂り込み、夏神さまと一つになってみましょう。

合掌 かむながらありがとうございます

菅家 一比古

--------------------------
【行事案内】★予約受付中!
--------------------------

■名古屋 第11回勉強会

日時:9月21日(木)18:30〜20:30
会場:ウインクあいち 906号室 (名古屋市中村区名駅4丁目4-38 9階 )

参加費:志

懇親会:会費4,000円

申込先:美し国事務局

---------------------------

★なでしこオピニオンの会

●葛城奈海と行く横須賀・護衛艦ツアー

講師:葛城奈海 
  防人と歩む会 会長
なでしこオピニオンの会 世話人
 ジャーナリスト

★杉田水脈先生も毎回参加します!

日時:9月10日(日)10:45〜15:30  

集合:10:45 JR横須賀駅 改札前

参加費(事前振込):
一般  6,000円
美し国・防人の会 会員 5,000円


●下記サイトからお申込みください。ご入金をもって申込完了となります。

http://kokucheese.com/event/index/476707/

posted by 事務局 at 18:23| Comment(0) | 言霊の華

2017年07月05日

言霊の華 第四三七号



『感恩!人生は親ごころを知るための旅である』


私の詩集「いのち旅ゆく」の中に「人生は親ごころを知るための旅である」があります。


人生を通して我々が真に学ぶべきもの、それは「親ごころ」だと私は言い続けて参りました。親の愛は宇宙に充満していて今朝降る雨の中にも、葉っぱの上にきらりと光る一澪にも、小鳥や昆虫たち、小さな草花たち、空を往く雲、頬を撫でていく風にも、全ての現象の中に私を生かそう生かそうとする親の愛の物語が続いているのです。


たとえ自分にとって都合の悪い現実があったとしても、決して恨んだり憎んだり嘆いたりせず、全て受け容れていく。親ごころのメッセージは「成長しなさい」と常に発信されます。


詩の中に、「不平不満、愚痴、無氣力は親ごころに立てない、親ごころが解らない哀しい姿なのだ。〜中略〜マグダラのマリアを見よ。その信仰は、その姿は、善悪の彼方にあり、分別の彼方にあり、理性の彼方にある」と続きます。マグダラのマリアこそイエスの中に親ごころを見た最初の人だったのです。だからイエスに人生を捧げ切ることができたと言えます。


七月二日北海道厚岸(あっけし)の吉祥寺で我が亡き母の13回忌供養を行って参りました。その時、ご住職であられる方丈様の説話を聞いて感動を覚えました。方丈様が曹洞宗永平寺で修業され、神奈川県総持寺(曹洞宗の東日本の本山)で講師をしている頃の話だそうです。


108歳で身罷られた永平寺第78世貫首、宮崎奕保(えきほ)管長がまだご健在だった頃、若さにまかせて方丈様が質問されたそうです。「仏陀は生涯で八万四千回説教されたそうですが、一体何故そんなに説教されたのでしょう?つまり何を仰りたかったのでしょうか?」と。


すると曹洞宗宮崎管長は「お釈迦様が29才でお悟りをされ、88才で亡くなられるまでの45年間に亘ってご説法されたその心とは、この世にいのちをもたらし『生』を与えて下さった親への感謝をただ人々が判るように手を替え品を替え、八万回以上も説教されたに過ぎないのだ」と答えられたそうです。


若かった方丈様は、恥ずかしさで身を小さくし、それ以来吉祥寺のお茶室には「この世に生命をくだされた親に感謝できる人になりなさい。ただその一言に尽きる。その心が何よりも大切である。」と掲げておられます。「親ごころを知る」即ちそれが悟りの究極と言えます。


厚岸から翌日、親交の深いえりも住吉神社、先代手塚宮司の二十五年祭に招かれました。手塚家と言えばご親族に現在神官の数、三十数名がおり、その内十名程が宮司です。神社界でも知られた有名な一族です。


その中に長崎の大浦諏訪神社の宮司夫人で禰宜でもあられる今村早紀子先生がおられます。早紀子先生の二十五年祭の追遠(ついおん)歌にまたまた涙してしまいました。


手塚家ご一族の親を想う心、姿は感動的で、その深き厚き想いが追遠歌に載せられて迫って来ました。二日前の母の十三回忌、父の供養を終えた後であったこともあり、感極まって涙が止まりません。そしてもう一つお伝えすることがあります。


襟裳に入る前に十勝の広尾豊似(とよに)町にある亡き中川一郎先生のお墓参りに行ったことです。中川一郎と言えば昔、自民党の若手保守派で結成された青嵐会の代表だった方です。故中川昭一さんのお父上です。私は二十代の頃、兄共々可愛がられました。中川先生は残念ながら自裁され世を去りましたが、生きていればとうの昔に総理になられたであろう方です。


今回二度目の墓参りでした。「人生を国家のために捧げられたご恩は決して忘れません。私も後に続きます」と涙しながら祈りました。やはり私は中川一郎先生の中に親ごころを見い出していたのです。この度の旅は親ごころと改めて出会うための旅となりました。


本日は札幌の美し国菅家廊下発足幹事会です。そして明日は第一回北海道禊会です。大宇宙の親ごころに出会うための素晴らしい一日になることでしょう。


合掌 かむながらありがとうございます

菅家 一比古

--------------------------
【行事案内】★予約受付中!
--------------------------

★なでしこオピニオンの会

●キーワードで読み解く常識レベルの現代史
「1つの中国って何?」

講師:河添恵子先生 
新しい歴史教科書をつくる会理事「女子部」共同代表
美し国「なでしこオピニオンの会」顧問
ノンフィクション作家

★代表の杉田水脈先生も毎回参加します!

日時:7月10日(月)18:30〜20:30  

会場:神楽坂セミナールーム
 東京都新宿区神楽坂6-42
 神楽坂喜多川ビル5階
(東西線「神楽坂駅」出口1から徒歩1分)

参加費(事前振込)
一般     2,000円
美し国会員 1,000円
当日:一律 3,000円

★懇親会:講演会のあと、希望者で懇親会も行います。(要予約・定員制)

●下記サイトからお申込みください。ご入金をもって申込完了となります。

http://kokucheese.com/event/index/470938/

---------------------------
★平成菅家廊下・翔塾★

「総合人間力」の向上とリーダー育成

■名古屋 第10回勉強会

日時:7月13日(木)18:30〜20:30
会場:オルクドール・サロン (東海東京証券株式会社)
 名古屋市中村区名駅3-28-12 大名古屋ビルヂング 33階

(入口:オフィスロビーから)
参加費:志

懇親会:会費4,000円

申込先:美し国事務局
---------------------------
■東京 第12回 勉強会

日時:7月19日(水) 18:30〜20:30

会場:神楽坂セミナールーム

参加費:志(3,000円程度) 

懇親会:参加ご希望の方はお申し込みの際お知らせください。

申込先:美し国事務局
posted by 事務局 at 17:37| Comment(0) | 言霊の華

2017年06月28日

言霊の華 第四三六号



『「天皇は神聖にして侵され続ける」存在』

大正十二年、虎ノ門事件が発生します。アナーキスト(無政府主義者)の難波大助が皇太子・摂政宮裕仁親王(後の昭和天皇)を狙撃した事件です。それはステッキ式の散弾銃でした。皇太子に命中しなかったものの、車の窓ガラスを破って東宮侍従長入江為守氏に当たり負傷しました。

当時全国に激震が走り、第二次山本権兵衛内閣は総辞職します。そしてこの事件を境に天皇の「神格化」はより一層深まってしまうことになります。未遂に終わったとはいえ、暗殺を企て実行に移したことはあまりにもショックだったのです。


神格化が進み天皇と国民の距離は広がります。それまではまだ身近な存在としてあり、親しみすら抱いていました。君民一体の感覚が続いていたのです。ところがこの事件をきっかけに、いかに国民が天皇に対し畏(怖)れを抱くようにするか。そのような国策が進んで行くことになり、天皇は現人神(あらひとがみ)として奉られます。明治憲法には勿論、「天皇は神聖にして侵すべからず」とあります。


明治開国の草創期、多くの新政府の高官が渡欧渡米を果たします。その中には岩倉具視、木戸孝充、大久保利通、伊藤博文、井上馨等がおりました。彼等が西欧で見たものとは、痛感したものとは、それは国家の基本原理、バックボーンであるキリスト教の力でした。

明治国家日本に必要な原理や理念、バックボーンになるものこそ天皇、皇室であると行き着いたのは容易なことです。そのように天皇のご存在が庶民側に近くあったにも関わらず、それを国家原理の中心として権威を持たせ、欧米列強に対抗しようとしたのです。


近代国家主義の元首としての天皇観と、宮中祭祀を通して宇宙大自然を祀る天皇観とには、とてもギャップがあるようです。先程「天皇は神聖にして侵すべからず」と書きました。天皇の務めは国家、世界の平和、安寧、弥榮のための宮中祭祀にあります。災害、紛争、疫病、戦争が続いたら、責めを負う存在だと自覚しているのです。

昭和陛下は開戦の翌年、伊勢神宮に戦勝祈願されました。戦後、それが敗戦の原因ではないかと側近に仰いました。即ち「本来、戦いや争いと無縁であり、安らぎ、喜び、平和、親和、寛容、赦しのご存在である天照大神に対し、戦勝祈願したのは本末転倒であり、朕の重大な過ちだったのでは」と自問自答されます。


自然災害の度に被災地を慰問される天皇皇后両陛下のお姿に「自らの責任」という強いご覚悟を見るのは私一人でしょうか?

即ち古来より天皇は「無限責任」を負っている宿命なのです。「天皇は神聖にして侵され続ける」存在だと言えるのです。心を痛(傷)め、寄り添い続けて下さる御存在。

平成の御代がもうじき幕を閉じようとしています。御苦労の多かった今上陛下、皇后陛下。少しでもご長命でありますように。

合掌 かむながらありがとうございます

菅家 一比古

--------------------------
【行事案内】★予約受付中!
--------------------------

★なでしこオピニオンの会

●キーワードで読み解く常識レベルの現代史
「1つの中国って何?」

講師:河添恵子先生 
   ノンフィクション作家
なでしこオピニオンの会 顧問

★代表の杉田水脈先生も毎回参加します!

日時:7月10日(月)18:30〜20:30  

会場:神楽坂セミナールーム
   東京都新宿区神楽坂6-42 神楽坂喜多川ビル5階
  (東西線「神楽坂駅」出口1から徒歩1分)

参加費(事前振込): 一般 2,000円・美し国会員 1,000円
当日:一律 3,000円

★懇親会:講演会のあと、希望者で懇親会も行います。(要予約・定員制)

●下記サイトからお申込みください。ご入金をもって申込完了となります。

http://kokucheese.com/event/index/470938/

---------------------------

★名古屋 菅家廊下 第10回勉強会

日時:7月13日(木)18:30〜20:30
会場:オルクドール・サロン (東海東京証券株式会社)
  名古屋市中村区名駅3-28-12 大名古屋ビルヂング 33階 
  (入口:オフィスロビーから)
参加費:志

懇親会:会費4,000円

申込先:美し国事務局
posted by 事務局 at 09:55| Comment(0) | 言霊の華