2021年08月11日

言霊の華 第六三七号

『オリンピック開会式、閉会式の哲学性と想像(創造)力の欠如』

猛暑の中での東京オリンピックが終了しました。世界の祭典が無事に成し遂げられたのは何よりです。今回のオリンピックでメダル獲得選手もそうでなかった選手も、インタビュー中に泣いており、そのインタビュー最後に自分を支えてくれた家族や仲間、チーム関係者に、そして大会そのものに感謝の氣持ちを述べており、その美しさにとても感心しました。

真剣に努力し闘ってきた者たちだからこそ、最後は感謝に行き着くのだと思います。人生もきっとそうでしょう。不平、不満、愚痴、悪口、批判が多い人は、真剣に向き合ってこなかったか、努力をしてこなかったからだと思います。苦労して来た者たちだからこそ判りあえる、相手の氣持ち、人の氣持ち。

今回のオリンピックで敗者をも称え、祝福するシーンを随所で見せて貰い、勇氣とエネルギー、浄化を頂いたように思います。きっと多くの国民もそう感じたに違いありません。だからこのオリンピックはやって良かったのです。

ただ残念だったことは開会式、閉会式のセレモニーでした。何故もっと日本らしさが出なかったのでしょう。コロナ禍の中での開催で、選手を含む外国から訪れた関係者は選手村から外出できず、日本の素晴らしさを知る機会がほとんどありませんでした。せめて開閉会式ぐらいはその色をもっと出すべきだったと思えてならないのです。

少数民族アイヌの紹介パフォーマンスで思うことは、何故そこまで取り上げねばならないのかと云うことです。日本にはアイヌ虐待や虐殺の歴史などありません。ただ同化政策を急ぐあまり、善かれと思ったことが行き過ぎて、アイヌ民族の文化、伝統に配慮が足りなかったこともあったのは事実でしょう。

しかしアメリカのネイティブアメリカンや、オーストラリアのアボリジニに対する虐殺、虐待、人種差別などに比べたら、月とスッポンです。ロサンゼルスオリンピック、ソルトレイクシティオリンピックもシドニーオリンピックも、そうした負い目から先住民族を濃厚に登場させるパフォーマンスが演じられたのです。勿論、アイヌ文化の固有性、精神性は尊重し保護するのは当然のことでしょう。

今回のセレモニーで感動したのは、閉会式で宝塚歌劇団が袴姿で歌った「君が代」でした。凛としたその姿に多くの国民が心を打たれたはずです。しかし宝塚の出番はそれだけでした。次のパリオリンピックに向けてエールを送る意味でも「ベルサイユの薔薇」を是非歌って欲しかった。どれだけ閉会式が盛り上がったことか。

日本のオリンピック企画委員会が協議に協議をかけ、きっとこのような内容になったと思われますが、それにしても哲学性、未来性が無さ過ぎます。結局想像(創造)力が欠落するあまり、ストーリー化できないのです。

閉会式では地方の祭や習俗が映像に映し出されていました。しかしあれでは、日本は多民族の集合国家だと言わんばかりで、外国人に一体どんな印象をもたらしたのか。

私は過去四度ほど自衛隊音楽祭に行きました。圧巻だったのは、全国の駐屯地で結成されている音楽隊が一堂に会する和太鼓の大演奏です。魂が揺さ振られるほど感動しました。

外国人には到底訳の分らない地方の習俗や祭を短時間で映し出すより、全国の伝統的な和太鼓の大演奏が繰り広げられることの方が、どれだけ外国の人々により感動と深い思い出を残すことができたことでしょう。残念に思えて仕方ありません。

哲学性の乏しさ、想像性の乏しさ、それが戦後日本の国家意識の足りなさから来ていることを自覚するべきです。

合掌 かむながらありがとうございます  

菅家 一比古

◎来週8月18日(水)の言霊の華はお休みさせていただきます。
次回638号は、8月25日(水)に配信致します。

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≪8月イベントのご案内≫
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ご参加のお申込みは、昨日で締め切らせていただきました。
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☆詳細は美し国事務局までお問い合わせください。

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サンマリノ共和国特命全権大使
マンリオ・カデロ閣下講演会&経営者交流会

『世界が愛する日本』
〜世界はこんなにも日本が好きだった〜

講師:マンリオ・カデロ閣下 
サンマリノ共和国特命全権大使 駐日外交団長

☆日時:令和3年9月14日(火) 19:00〜22:00

☆参加費:経営者連盟会員 無料/一般13,000円

☆会場:ロイヤルガーデンカフェ青山
東京都港区北青山2-1-19
    アクセス:東京メトロ銀座線「外苑前」or「青山一丁目」より徒歩5分

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2021年08月04日

言霊の華 第六三六号

『「君が代」「日の丸」を改めて想う東京オリンピック』

現在(いま)オリンピックも後半に差しかかっておりますが、アスリートたちの活躍のお蔭で多くのメダルを獲得するに至っています。その度に掲げられる「日の丸」、流れる国歌「君が代」を見、聞くに及んで想うことは、オリンピックとは個人競技を超えて最早国家間競技だと云うことです。

国家の威信にかけて、誇りにかけて競い合うのは、学術の世界、音楽、芸術、経済の世界も同じでしょう。今回のオリンピックに於いて、中国の強さに世界中が驚いています。正に国家意識の強さがそうさせているのです。

中国の学術論文の本数、留学生の数は、残念ながら日本は足元にも及びません。宇宙開発のスピードも掛ける予算も軍事費も、アメリカを凌駕しています。中国の野心丸出しの海洋進出、または侵犯、そして人権弾圧。途上国に対する「経済支援」という名の政治的支配は、露骨極まりないものとなっており、民主主義諸国から強く反発され、警戒されるに至っております。

「強きことは正しいこと」これこそが覇権主義であり、いまの中国そのものの姿でしょう。かつてイギリスもアメリカもそうでした。しかし第一次大戦、第二次大戦の教訓により、国際平和を真に希求し始め、高度な民主主義を実現したのです。

しかし中国の歴史は一度も立憲民主主義を経験することなく、清王朝が滅んで中華民国となったものの長続きせず、間もなく中国共産党王朝になったのです。即ち中国は真の意味での民主主義をいまだ知らないのです。数千年の歴史を通して経験して来たのは、「強き者による支配」でした。オリンピック競技も強くなければならないのです。

今回のオリンピックがまだ中盤だというのに、何度も日の丸が掲げられるのを見、君が代が流れるのを聞いています。日本国内でこんなに多くその場面を見るのは、57年前の東京オリンピック以来でしょう。日本の若者たちは恐らく初めて経験することです。

それだけ見ても、今回多難だったオリンピックが開催されたことは大いに意義あることだと言えます。

日の丸、それは白地に赤。
道元禅師の和歌を紹介します。

 冬草も 見えぬ雪野の しらさぎは おのが姿に 身をかくしけり

この歌の題名は「礼拝」です。きっと白一色、純白無垢でありたいという想いこそ、道元自身の白鷺に対する姿であり、自己投影なのです。

藤原定家の歌にもあります。

 駒とめて 袖うち払ふ 影もなし 佐野のわたりの 雪の夕暮れ

白皚々(がいがい)たる静寂の世界に、さらに雪はしんしんと降りしきり、白我そのものが音なき空間に沈んでいく様が判ります。「白」とは癒し、浄化、帰幽を意味する宗教性の深い世界なのです。その中心に赤い丸。赤は誰でも判るお日様です。

神道の心の大切さに「清き 明かき 直き心」があります。赤とは明かきこと。万葉歌人の「田子の浦ゆ うち出てみれば・・・」で有名な山部赤人の和歌の多くに「清き」が出てきます。清浄なる自然を慕う彼の名前が「赤人」だったことも頷けます。

国歌「君が代」の全然闘争にむかない荘重な高き調べ。そして「清き 明かき 直き心」を取り戻す日の丸。改めて「君が代」「日の丸」の有り難さに感じ入っている今日この頃です。

合掌 かむながらありがとうございます  

菅家 一比古

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『世界が愛する日本』
〜世界はこんなにも日本が好きだった〜

講師:マンリオ・カデロ閣下 
サンマリノ共和国特命全権大使 駐日外交団長

☆日時:令和3年9月14日(火) 19:00〜22:00

☆参加費:経営者連盟会員 無料/一般13,000円

☆会場:ロイヤルガーデンカフェ青山
東京都港区北青山2-1-19
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残り1名となりました。
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☆詳細・お申込みは美し国事務局までお問い合せください。

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2021年07月29日

言霊の華 第六三五号

『哀惜別離を乗り超えて 〜英霊たちを想ふ〜』

人間は裸で生まれ裸で死んでいきます。あの世に旅立つ時、形あるもの全てを置いていかねばなりません。ただ唯一持っていけるものがあるとしたら、それは「魂」です。今生でどの程度「魂」を喜ばせることが出来たか、魂の願いを生きたか。

魂の願いに生きたことを自己実現と言います。自己とは自我意識を超えた本当の自分であり、それが魂であり、「真実在」と私は呼んでいます。普段、人は中々それを自覚しませんが、愈々死が近づくにつれその意識は深まって参ります。

それは肉体感覚から来る執着心が薄くなり、人間本来の魂感覚が鋭敏になるからです。死期が近づいた病人が、病室から眺める庭の草花に今迄感じなかった生命への郷愁や懐かしさが込み上げてきたりするのはそのためです。

病人でなくても、例えば私の場合、今から15、6年前、1月に恩師 中西旭先生が薨(みまか)り、4月に我が母が亡くなり、6月にはやはり恩師の一人である小林美元先生が薨るという、ごく親しい身近な人が半年で3人も次々と亡くなったのでした。

奈良で小林美元先生の葬儀を済ませ東京の自宅に戻って来た時、我が家の庭に咲いていた紫陽花(あじさい)に暫く目が止まったのです。「紫陽花ってこんなに綺麗だったのか」。それまで何十年もの間紫陽花を見てきたはずなのに、生まれて初めてこの花の美しさを知ったのでした。

紫陽花は散るまでの間、何度も色を変えます。それは人生そのもの。そのことを感じた私は、詩に認(したた)めました。仏教の人生苦の一つに「哀惜別離」があります。親子、夫婦、恋人、兄弟、友人、師との別れ、或いは「ふるさと」との別れ、様々です。

この世に生まれて来た以上、死ぬまで別れはつきまといます。そのような時、人は成長し優しくなれるのかもしれません。この頃、人は別れ際に「バイバイ」、「じゃあね」、「またね」と言います。何故「さようなら」と言わないのか。「さようなら」も「さらば」も同じ意味で、「さようであれば」「それならば」「それでは」のことです。

この別れの言霊には、一期一会の想いと「かむながら」の精神が籠っているのです。「拘らない、捉(捕)われない、留(止)まらない」、「神の流れの如く」、「神の流れのままに」と。

20代前半の頃、広島県江田島の旧海軍資料館で見た特攻隊の遺書の中に次のものがありました。「さらば山よ川よ谷よ さらば母よ妹よ」 父が出てこないのは、きっと母子家庭だったのか、父も出征していたからでしょう。

愛する国家、愛するふるさと、愛する自然、愛する家族に決然として「さようなら」を謳い上げ散華して逝った英霊たち。最後は「魂」そのものだったのです。魂は永遠であり、不滅です。人は裸で生まれ、裸で去っていく。「丸裸になる」「裸一貫」とは、魂そのものの自覚を言うのでしょう。

私はまだまだ裸になり切っていない未熟な自分を見ます。しかしこのような私でも、英霊たちのことを想い、そして禊をし続けているお蔭で、根本に覚悟のようなものが据(すわ)っているのです。

終(敗)戦記念日が近づいております。私にとって1年365日が終戦記念日と思い、日々英霊たちに対し想いを馳せ続けていたいと思って生きています。

合掌 かむながらありがとうございます  

菅家 一比古

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≪8月以降イベントのご案内≫
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【美し国経営者連盟 第25回定例会】

7大陸最高峰世界最年少登頂記録を樹立した
アルピニストが語る!

野口健氏講演会&経営者交流会
21世紀に生きる日本人に捧げる!
『自然と国家と人間と』

講師:野口健
アルピニスト/美し国 副代表

☆日時:令和3年8月2日(月) 19:00〜

☆参加費:経営者連盟会員 無料/一般13,000円

☆会場:美し国 神楽坂セミナールーム

☆詳細・お申込みはこちらから
https://umashikuni.co.jp/event/20210802/

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【靖国神社参拝と禊会】
☆日時:令和3年8月15日(日)
☆詳細・お申込みはこちらから
https://umashikuni.co.jp/event/210815/
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【瑞牆山・金峰山登拜】
☆日時:令和3年8月22日(日)〜24日(火)
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【美し国経営者連盟 第26回定例会】

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『世界が愛する日本』
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講師:マンリオ・カデロ閣下 
サンマリノ共和国特命全権大使 駐日外交団長

☆日時:令和3年9月14日(火) 19:00〜22:00

☆参加費:経営者連盟会員 無料/一般13,000円

☆会場:ロイヤルガーデンカフェ青山
東京都港区北青山2-1-19
    アクセス:東京メトロ銀座線「外苑前」or「青山一丁目」より徒歩5分

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https://umashikuni.co.jp/event/20210914/

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≪11月イベントのご案内≫
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【神道・古神道の源流を訪ねて「宮古島・大神島・西表島 禊研修」】
☆日時:令和3年11月9日(火)〜11月13日(土)
残り1名となりました。
ご希望の方はお急ぎください。
☆詳細・お申込みは美し国事務局までお問い合せください。

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美し国 事務局
〒162-0825 東京都新宿区神楽坂6-42 神楽坂喜多川ビル5階
TEL:03-5227-1778
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